インダストリーナイン社の完組ホイールには数グレードのホイールラインナップがあります。
MTB
@Hydra アルミスポークモデル
AHydra Sシリーズ
B1/1(または101)シリーズ
Road
@TRA アルミスポークモデル
Aステンレスエアロスポークモデル
B1/1(または101)シリーズ
と別れています。
MTBの@はi9におけるグラフシップモデル
Roadの@はMTBの魅力な部分を取り入れた絶対的スピードが必要としない遊び心とバランスしたモデル、Aはスピード重視するモデル
MTBとRoadのBは上位モデル同じ製造品質で最も価格を抑えた廉価モデル。
MTBとRoadではまたちょっと変わって来ますが、
今回は弊社が取り上げたいのはMTBの中でも最もコストパフォーマンスが高いHydra Sシリーズ
120ノッチ時代のTorchのSシリーズは60ノッチでした。
690ノッチの第三世代Hydraになり、SシリーズがHydraと同じ690ノッチへグレードアップしたのです。
それが今回の決め手になった理由でもあるのですが、一番の理由はMTBもRoadも同じく
@とAはストレートプルハブを採用しています。
ストレートプルのハブはメリットはシンプルにいうと強いホイールを作れる
実際Jベントでも強い力で引っ張ると曲がった首が少し戻ります(ノーマルタイプで実証済み、但しPSRシリーズもう少し強いです)
スポーク自身の伸びを無視してもJの部分でそれが起きてるのは目にしたので、Jの限界もあるんだなって実感しました。
その分ストレートは伸びる要素は金属の材質だけになるのでグイグイ強く引っ張れるのがメリットで、結果テンションの高いホイールが作れることになります。
より奥深い説明もあると思いますが、ここは広く浅くという事でとどめさせてください。
ストレートプルハブがJベント(=ノーマルフランジハブ)より強いというのは
いろんなホイールブランドのラインナップから見てもわかると思います。
ただストレートプルの欠点もあり、組み方は造形上必然と決まってくる、スポーク種類の選択の自由が高まる分汎用性に欠ける
総じて専用設計となり、汎用性に欠けるという事も言えます。
@
インダストリーナインのフラグシップモデルのHydraはアルミスポークを採用し、ハブもそれ用に専用設計。
専用設計の更に上を行く、自社製造のスポークとアルマイト施設を保有ならではのスポークとハブの色を11色の中から選べる
ほぼ無限のカスタムオーダー。14番プレーンの強さにバテッドスポークの軽さを誇るアルミスポーク。ステンレススポーク以上の極太スポークでアルマイトかかったそれはとてもインパクトのある物です、ステンレスの着色との迫力は全然違います。そしてニップルレス構造=ネジ山はハブ側にあるので、ニップル分の重量が外周に無いので、同じ質量のホイールでも踏み出しが軽く、加速力に優れます。
ハブの性能+外見的刺激+重量配分がインダストリーナインのフラグシップモデルのアドバンテージ
A
Hydra S, Torch時代のSは120ノッチに対して60ノッチで完組のみの設定でした。製造工程はそれこそ全て品質一緒でもやはり物足りなかったのだろうか?HydraシリーズではSシリーズも690ノッチにアップグレードされました。Sは廉価版ではなく、色はそれこそブラック一色のみ、中身はHydra690ノッチそのものですが、@と同じく、あちらはアルミスポークに対して、Sはステンレススポーク向けの専用設計ハブとなります
採用されるスポークはSapim社のバテッドストレート。@と比べてハブ性能は同じ、色遊びは出来ない、従来の重量配分。
しっかりと上位モデルとの差別化がはかられたモデルがSシリーズとなります。
B
1/1(=101)シリーズ。こちらは90ノッチになりEnduroベアリングもABEC5ではなく、恐らく一つグレード下のABEC3になります。
但し製造過程は全てHydraと同じ品質精度となるのでインダストリーナインそのものです。こちらの完組は28Hを採用し、ノーマルフランジタイプとなります。Roadの1/1シリーズもMTBと共用で90ノッチ、ロードのフラグシップモデル60ノッチと多いですが、恐らく共有化製造の利便性だと推測します。それでも精度品質はインダストリーナインそのもの。
@・A・Bを簡単に説明しましたが、実はBは単品ハブの組み合わせで作り出せるグレードのホイールになるので
Bは基本国内在庫はせず受注対応としています。
値段もB→A→@と値段が上がっていくので当然と言えば当然で、通常真ん中のグレードは一番中途半端に見えて
買うなら一番下か一番トップですが、今回のラインナップに関してはMTBにおいてはSシリーズを強烈に推奨します。
上位の690ノッチハブを採用し、見た目と重量配分に目をつぶる事が出来れば
ストレートプル方式とi9のメインである690ノッチハブを使って、価格もそこそこなホイール。
汎用ステンレススポークなので、弊社でにてSapim純正スペアとして在庫してます。(但しSホイールの長さのみ)
またはPillarのストレートもご用意可能です。
インダストリーナインは他のブランドにもハブ供給してます。
(ENVE、Santacruz、IBIS、クランクブラザーズなど)
ただそれら供給されているハブは全て単品ハブのノーマルフランジハブで、ストレートハブ採用は自社のホイールだけとなっております。
より強いホイールが作れるストレート構造は自社だけに使う。。。自社生産の強みですね。。。
インダストリーナインのみならず他の気になるメーカーでホイール選びの時、グレードのラインナップを一同比較すると
面白い発見があるかもしれません。
インダストリーナインにおいてはストレートプルハブと汎用性と価格の面において
見た目と最後の一つの性能付加価値に目をつぶれば
今回私はSシリーズが一番コストパフォーマンス高いんじゃないかなって思います。
もちろんフラグシップのホイールで275(Torchシリーズ)と29”(Hydraシリーズ)を持った上で
今回Hydra S, 275 Enduroカーボンを導入しました。
ストレートプル構造、690ノッチ、永久保証の純正カーボンリム
凄い高い出費だったけど、長い目で見たら数年使いまわしが可能な仕様。
そして流行りは29ですが、いろんな意味を込めて275をチョイスしました。
という事でSシリーズが最高である事を伝えたいのと、新しい仲間入りとなります。
2021年01月29日
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